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【導入】名前を取り戻す物語
ある物語の中で、主人公は自分の名前を奪われ、ただの「数字(千)」にされてしまいました。名前を忘れた彼女は、自分が誰であるかさえ分からなくなっていきます。
今の私たちの世界も、それによく似ています。 日々の思い出は「データ」という数字に置き換えられ、誰かに見せるための「いいね」の中で、本当の自分の姿が少しずつぼやけてはいないでしょうか。
誰にも見せない、誰にも評価させない。 そんな「秘密の場所」で撮られた写真は、あなたから名前を奪おうとする世界に対する、ささやかな抵抗です。「イツモノヒカリ」は、あなたがあなた自身の名前(千尋)を思い出すための、一生ものの「お守り」を仕立てる場所です。
1. 溢れるデータから、たった一人の「私」を取り戻す
今の時代、私たちの生活はデジタルデータという「数字」に置き換えられ、消費されています。SNSに流れる写真はすぐに忘れられ、私たちはいつの間にか、大勢の中の一人として、ただ効率よく管理される存在になってしまいました。
「イツモノヒカリ」は、そんな数字や効率ばかりの世の中から、**「あなたという、代えのきかない存在」**を取り出すための試みです。
2. 何でもない日常の地層から、美しい「一層」をすくい上げる
私たちは、派手なイベントだけを大切にしたいわけではありません。世の中では価値がないと思われがちな「徹底的に普通な日常」にこそ、その人の本質が宿っています。あなたの人生という重なり合う地層の中から、最もあなたらしい「一層」を見つけ出します。
3. 浮遊するイメージを、手触りのある「人生の一頁」へ繋ぎ止める
画面の中で浮いているだけのデータは、いつか消えてしまうかもしれません。だからこそ、私たちは「お仕立て」という四つの形を通じて、抽出した光の層を、あなたの人生の確かな「一頁」としてこの世界に繋ぎ止めます。
4. 結論:「誰にも見せない」という贅沢な抵抗
このプロジェクトの最も大切なルールは、完成した作品を**「あなただけの宝物」**にし、SNSやネットには一切公開しないことです。
「人に見せて評価されること」ばかりが価値を持つ今の社会で、「誰にも見せない」という選択は、自分の人生を誰にも邪魔させないという、最も力強いメッセージになります。
写真は、誰かの「いいね」をもらうための道具ではありません。「イツモノヒカリ」は、誰かに奪われてしまった「自分の時間」を、本来の持ち主であるあなた自身に返還するための活動なのです。
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